ココナッツでフィリピンの貧困問題・健康問題を解決したい(ココウェル 水井裕さん)

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ココナッツでフィリピンの貧困問題・健康問題を解決したい(ココウェル 水井裕さん)

はじめに

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ココナッツの専門企業として、ココナッツの魅力を多くの方に伝えている「ココウェル」さん。そのココウェルさんが、2016年にオープンしたココウェルカフェを訪ね、代表取締役である水井裕さんにインタビューさせていただきました。
水井さんと知り合って10年くらいになりますが、ココナッツへの想いをじっくり聞くのは今回が初めて。ココナッツ事業を行ったきっかけや、ココナッツブームに思うこと、またココウェルさんの今後の展望について伺ってきました。

(取材・文・撮影:coboto bakery店主 酒井)

起業の動機などについて

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(酒井):ココナッツの事業を始めたきっかけは何ですか?
(水井):大学を卒業後、環境問題を学ぶために環境の学校に通っていたんですが、その中でも途上国の環境問題に関心があって、その勉強をするためにフィリピンに留学したんです。その時に、スモーキー・マウンテンというゴミ山へ社会見学に行きました。
僕らは、このゴミ山をどう無くすかというスタンスで行ったんですが、そこでは、ゴミ拾いをしながら、鉄くずやプラスチックを集めて生計を立てている人がたくさんいたんですね。このゴミ山を無くしてしまうと、彼らの生活の糧がなくなってしまうと気づき、環境問題以前に貧困問題のほうが大きな問題だと感じたんです。

彼らは農村地域から出稼ぎにやってきていることを知り、農村地域を豊かにすることができれば、問題解決に繋がるんじゃないかと思いました。そして、農村地域に何があるか?って考えたときに、ココナッツが目の前に広がっていたんです。ココナッツはいたるところにあるのに、その魅力を活かせていないということに気づいて、ココナッツ専門で事業を行おうと思ったのがきっかけです。

(酒井):当時(10数年前)だと、ココナッツって日本では一般的じゃなかったと思いますが、事業を行う上で大変だったことはありますか?
(水井):確かに当時は誰もココナッツについて知らなかったので、まずはココナッツを使った商品を使ってもらい、その良さを知ってもらうことが大事だと思いました。当時、フリーマーケットがブームだったので、古着を売ってる横でココナッツの良さを各地で伝えてましたね。

(酒井):逆にフィリピンでは、ココナッツ商品は浸透してたんでしょうか?
(水井):フィリピンでは、ココナッツのジュースを飲むということはあっても、製品化された、例えばココナッツオイルなどを使う習慣というのは、まだまだ広がっていませんでした。

ココナッツブームについて

(酒井):数年前にココナッツブームが起こりましたが、その理由って何だったんでしょうか?
(水井):ココナッツオイルの美容面での効能が知られるようになったことと、アルツハイマーにも効果があると分かったことが、ブームのきっかけだと思います。

(酒井):ブームが起きて、現地で変わったことはありましたか?
(水井):ブームが起きてから、いろんな企業が参入し、現地では生産が間に合わない事態が続きました。ブームによる恩恵の部分はもちろんありますが、ブームが一気に去ってしまうと、大量の失業者が溢れて社会問題になってしまうので、大きなリスクもあるんです。

ココウェルカフェについて

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(酒井):ココウェルカフェを作った目的は何ですか?
(水井):ブームの話と関連しますが、ココナッツをブームで終わらせたくなかったんです。ココナッツでしっかりとした需要を作り、現地で仕事を作っていくことを続けていきたいという思いがあります。
また、ココナッツブームでココナッツを知った方に、ココナッツ製品の使い方や効能などを知ってもらいたいという思いもあります。

(酒井):ココウェルカフェのコンセプトの一つ、ローカーボ(低糖質)についてお聞かせください
(水井):現代の食生活は糖質を摂りすぎていると言われているので、糖質は制限していったほうがいいだろうと。その中でココナッツオイルというのは、中鎖脂肪酸が豊富で、エネルギーになりやすいという点で注目されています。そのほかにも、ココナッツシュガーというのは低GIで、砂糖に比べると血糖値が上がりにくいと言われています。ココウェルカフェでは、ココナッツを使ったローカーボメニューの提案をしていきたいと思っています。

ココウェルの未来について

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(酒井):ココウェルの今後の展望を教えてください。
(水井):ココウェルカフェを作ったことで、ココナッツを使った料理を提案できるようになりました。そして、最終的にはこの形をフィリピンに逆に持っていき、現地の人にココナッツの良さをもっと知ってもらいたいんです。
現地で需要が生み出せれば、現地で作ったココナッツ製品で経済がまわり、それを食べることで健康問題にも寄与できると考えています。それが、ココウェルが今後やっていきたいイメージです。

ココウェルカフェついて

cocowell20161203店内には、ココナッツオイルやココナッツファイバー、ココナッツミルクパウダーなど、多くのココナッツ製品が並んでいます。
カフェで食べられる全ての料理・スイーツに、上質のココナッツ原料が使われているそうです。
また、店内の壁にはFrancis+Dale(http://francisdale.jp/)というブランドで展開している素敵な食器・雑貨が所狭しとディスプレイされています。
これは、台風により収入をなくした、ココナッツ農家の雇用創出を目的に立ち上げられたプロジェクトだそうです。
ココナッツ専門店のこだわりがギュッと詰まった素敵なカフェ、ココナッツ好きの方はもちろん、健康や糖質が気になる方にも絶対オススメです。

ココウェルカフェ
〒550-0014 大阪市西区北堀江1-13-21 1F
TEL 06-6531-5572
FAX 06-6531-5579
http://www.cocowellcafe.jp/
[営業時間]11:30~20:00
[定休日]水曜日

まとめ

水井さんと会うのはかなり久しぶりでしたが、ココナッツにかける熱い想いは起業当初から変わらず、ですが、その事業は様々な形で展開していく行動力・実現力は本当に感心させられました。
そんなココウェル水井さんと「パンとココナッツの美味しい話」というイベントを開催させてもらうことになりました。
詳しくは「パンとココナッツの美味しい話」のページをご覧くださいませ。
http://cobotobakery.com/blog/events/coconutsevent2017

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2017-02-02 | Posted in クリエイターNo Comments » 

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