夫婦で楽しみながら農園を育てていきたいです(ふぁーむ&がーでん ヒフミさん)
夫婦で楽しみながら農園を育てていきたいです(ふぁーむ&がーでん ヒフミさん)
はじめに
前回のFRESCO.FRESCOさんに続き、今回インタビューをさせていただいた生産者さんは「ふぁーむ&がーでん ヒフミ」さん。
農業技術者の村田 智洋さんと、園芸療法士の村田靖子さん。夫婦2人で、神戸市北区で農業をされています。
ヒフミさんのFBページ:https://www.facebook.com/farmandgardenhifumi/?ref=ts&fref=ts
「ふぁーむ&がーでん ヒフミ」さんのプロフィール
(酒井:まずお二人のプロフィールを教えてください。)
智洋さん:僕は愛知県の出身です。実家は代々農家で、トマトとメロンを大型農業で栽培していました。10年前に愛知から神戸に移住し、しばらくは有機JAS認定農園の農園長として勤務していました。
靖子さん:私は兵庫県の出身です。園芸療法士という仕事をやってまして、病院で治療の一環として患者さんとともに花や野菜を育てていたんですが、友人の紹介で4年前に智洋さんと出会いました。智洋さんは、結婚してしばらくは農園長を続けていたんですが、自分の農業がしたいということで独立したんです。
智洋さん:親の大規模農業が嫌いというわけではなかったし、高校の頃まではそういう勉強をしてましたが、もともと自給自足の農業に関心があって大学に入ってから、それに近い有機農業に関心が出てきたんです。それで、自分なりにいろいろ試行錯誤して、今のスタイルに辿り着きました。
靖子さん:智洋さんは愛知で農業をしながら、一時期、自分の作った野菜を食べてもらう飲食店もしてたんですが、無理がたたって、身体を壊してしまったんです。病気をしたことがきっかけになって、身体に良いものを作りたいという思いが、よりに強まったんだと思います。
(酒井:「ふぁーむ&がーでん ヒフミ」っていう屋号は、どういう意味が込められてるんですか?)
靖子さん:ヒフミは一二三からとっていて、大事なことを一つずつ積み重ねていきたいという意味です。
がーでんは、私は花が好きなので、花や庭づくりもこの農園の特徴にしたいなぁと思ってつけました。
農業の特徴について
(酒井:次に、ヒフミさんの農業の特徴を教えてください。)
智洋さん:味を追求していると、農法もどんどんシンプルになっていき、使用している肥料も植物性のものだけなんです。雑草を熟成させた植物性チップを畑に撒き、土に還っていく循環型農法ですね。他の場所から肥料を持ってくるのではなく、植物で植物を育てていくので、無理がないんですよ。
(酒井:農業を行う上で、ご夫婦の役割分担はどうなってるんですか?
)
靖子さん:智洋さんは農業技術者で農作業がメイン。私は営業や経理をやっています。ただ、私も必ず半日は農作業をして、野菜づくりに従事する時間を持つようにしています。そのほうが作っている野菜への愛着もわき、お客さんに野菜のことを伝えやすいですしね。
夫婦で農業をやれる喜びについて
(酒井:神戸で就農してから何年目ですか?)
智洋さん:農園長として7年勤務し、新規就農してからは3年目ですね。
(酒井:出身地ではない場所での新規就農は、大変だったんじゃないですか?)
靖子さん:販路の確保はほんとに大変でしたよ〜。初年度の冬は、野菜の量も確保できず、販路も見つけられずで、かなりきつかったですね〜。
(酒井:それで、どういうきっかけで販路を見つけて行ったんですか?)
靖子さん:EAT LOCAL KOBEのマーケットに参加させていただいたことが大きかったですね。神戸の農家さんとのつながりもできて情報交換も行えたり、マーケットで常連のお客さんもできて販路が広がりました。
(酒井:ヒフミさんの野菜はどこで買えますか?)
智洋さん:EAT LOCAL KOBEのマーケットと神戸市北区に新しくできた道の駅「ファームサーカス」さんで販売しています。そのほか、ご要望のあった個人の方に、宅配セットもお送りしています。
(酒井:夫婦で農業をやれる喜びってどういう時に感じますか?)
靖子さん:特に夏場の農繁期などは大変なので、私が智洋さんをサポートしています。農業は力仕事などの男性向きの作業、細々とした女性向きの作業の両方があるので、2人で協力して取り組めるのはうれしいですね。
「ふぁーむ&がーでん ヒフミ」さんのビジョン
(酒井:今後、夫婦でどのような農業を目指されますか?)
智洋さん:作りたいものはたくさんあって、果樹もやりたいし カカオやアボカド作りにも挑戦したいんです。
靖子さん:私は園芸療法士という仕事をしていたので、野菜や花との関わりを通じて、人の心や体のケアをしていきたいですね。そのためにも、農園を過ごしやすい場所にして、買い付けなどに来られた方にも、植物を育てる喜びを感じて頂けるような場づくりをしていきたいです。
また、自然のものは自然らしく育て、無理に規模を大きくせず、夫婦で楽しみながらできる農業のスタイルを続けていきたいと思います。
最後に
ヒフミさんへのインタビュー、終始笑顔が絶えない雰囲気でした。
僕も農業で起業を考えていた時、いつか夫婦で農業ができたらいいなぁって妄想してたので、お二人の楽しそうな姿が、とても幸せそうに映りました。
ヒフミさんは夫婦それぞれのポジションがしっかり決まってて、それでいて自然体で、そばで支え合っている。そんな感じに見えました。お二人の農園が、今後どう進化していくのか、とても楽しみですね。
最後にEAT LOCAL KOBEマーケットのコラボパンをお渡しして、パシャりと一枚。
ヒフミさん、いろいろお話し聞かせていただいて、ありがとうございました。
(取材・文・撮影:coboto bakery 店主 酒井)
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