映画祭を通じて「いただきます」を見つめ直したい

スポンサーリンク

映画祭を通じて「いただきます」を見つめ直したい 福井佑実子・樋野香織

はじめに

itadakimasu01
昨年開催し、好評を得た「いただきます 映画祭」。
今年「第2回 いただきます 映画祭」が開催されるということで、企画者である福井佑実子(ふくいゆみこ 写真左)さんと樋野香織(ひのかおり 写真右)さんに、どのような思いでイベントを主催しているのかを伺ってきました。

取材・撮影 coboto bakery 店主 酒井:パン作りなどを通じて生産者を応援したいと考えている。自身の働くスタイルや店舗をどこに構えるかを検討中。http://cobotobakery.com

主催のお二人について

(酒井):イベントの内容に入る前に、まずはお二人のプロフィールや普段どういったお仕事をされているのかを教えてください。
(福井):プラスリジョンという会社を経営しています。リジョンはラテン語で「融合」という意味なのですが、食や農、福祉など、異分野をつなぎ合わせて、畑から食卓までの有機的なつながりを作る仕事をしています。
具体的にはオーガニックの加工品を作っていたり、農水省6次産業化のプランナーという仕事を通じて農家さんの事業・商品開発のお手伝いをしたりしています。
プラスリジョン:http://www.plusligion.com
itadakimasu02

(樋野):神戸アートビレッジセンターで映画の編成の仕事をしています。どの映画を上映するかを決定し、配給会社と交渉したりする仕事を行なっています。
神戸アートビレッジセンター:http://kavccinema.jp
itadakimasu03

映画祭を開催しようと思ったきっかけ

(酒井):どういうきっかけでこの映画祭をすることになったんですか?
itadakimasu15
(福井):元々、二人とも食いしん坊で、美味しいものを食べる遊び仲間だったんですよ。
そして昨年、有機農業塾に一緒に通うことになり、そこで畑を耕しながら、「これからも食いしん坊であり続けるためにはどうしたらいいか」みたいなことを話す様になったんです。
「農家だけじゃなく、消費者も農の分野に参画して、ともに農を守っていかないといけないよね」とうことになり、どうしたら消費者が参画者となっていく為の情報を過不足なく伝えられるかと考えたときに、「映画」というツールが最適だって思いついたんです。
それは『よみがえりのレシピ』という映画上映と、映画で出てきた食べ物を食べられるという樋野さんが企画したイベントに参加したことがきっかけでした。これはすごくいい企画だなぁと思って、映画を観ることと食べる楽しみをセットにした企画ができたらいいねと話してたんです。
itadakimasu14
(樋野):そんなことができたらいいねっていうのは、実は5年くらい前から話してたんですが、実際に動き出したのは去年のいただきます映画祭の半年くらい前からなんです。
私は映画の上映者として、有機野菜のことがいいと知識では分かってはいるけど、そのリアルな入り口が分からないなと。単にネットで検索しても、どこにコンタクトをとればいいか分からなかったんです。それは福井さんが知っている。
ですので、タッグを組むことで、映画を観に来てくれた人に、そういったコンタクト先を持って帰ってもらえる何かができたらなと思ったんです。
(福井):だけどその時は自分が映画祭を主催するなんて、これっぽっちも思ってなかったんです。二人で話しているうちに樋野さんと一緒に企画したら、映画祭を主催することもできるんじゃないかなと少しずつ話が具体化していったんです。

映画祭で上映される映画について

(酒井):映画って毎年数え切れないくらい上映されてると思いますが、今回上映される映画はどうやって選んでいったんですか?
(福井):これは私だけではできなかったことで、配給元との交渉ごととかは樋野さんがいないと進まなかったことですから。樋野さんは年間三桁の映画を観ていて、在来種のテーマの映画とか美味しそうなシーンがたくさん出てくる映画とか言ったら、じゃあこの映画、それならこの映画とか、すぐ出てくるんですよ。
(樋野):それで二人でどの映画がいいか、その組み合わせを選んでいったんです。

「いただきます」というイベントタイトルについて

itadakimasu16
(酒井):イベントのタイトル「いただきます」に込められた意味は?
(樋野):いただきますというときに、手と手を合わせますが、それって生産者と消費者が手と手を取り合って初めて命をいただけることを意味していると思うので、そうしたことについて、映画祭を通じて感じてもらえたらと思ったんです。
(福井):映画を観て知ったことを思い出して、自分の消費行動(お買い物)がどう私たちの生活や未来につながっているのかを考えてもらったらなと。

映画以外の見所など

(酒井):映画以外にマルシェも充実してるとか。
itadakimasu21
(樋野):はい。例えば遺伝子組み換えといった大きな問題を目の当たりにしたときに、消費者としてはどうしたらいいかというのがなかなか分からないので、身近な生産者とゆるやかに交流できるマルシェがあれば、その入り口部分としていいんじゃないかと。
(福井):マルシェに参加してくれる生産者さんは、提携を目指してる農家さんたちで丹波や神戸など、いくつかのエリアから出店してもらっています。
(福井):マルシェなどの中身についてはあえて作り込み過ぎないようにしています。
昨年も農家さんがお餅つきはじめると、地元の人がそれに参加したりして、ちょっとしたカオス状態になって面白かったんですよ。当日何が起きるか分からないワクワク感を楽しんでもらえたらと思います。

市島町のアイガモたち

市島町のアイガモたち


(酒井):映画のタイムテーブルや出店者、トークゲストはどこを見れば分かります?
(福井):基本は「いただきます 映画祭」のフェイスブックページで更新していく予定です。あと、もうすぐしたらイベントのチラシが完成する予定です。
(樋野):アートビレッジセンターのサイトでも映画の上映時間などはアップしていく予定です。

(酒井):最後に一言、映画を観に来られる人にお願いします。
(福井・樋野):様々なテーマの映画を用意してますので、たくさんの人に観てもらいたいです。そして、この映画祭を通じて、どんな小さなことでもいいから、「いただきます」という行為を見つめ直してもらえるきっかになれば、とてもうれしいです。

最後に

インタビューを終えて席を立とうとしたら、背後から熱い視線が・・・。
itadakimasu08
「あ、ばくーちゃん。美味しい映画の話をたくさんしてたから、それにつられて登場したのかな。」
ばくー:映画館で、美味しい映画を夢のように食べているキャラクター。

ばくーちゃん、福井さんから「いただきます 映画祭」で上映される美味しそうな映画の話を聞いて、興味津々そうでした。そりゃ、これだけ美味しそうで勉強になりそうな映画が一気に上映されるってなかなかないですもんね。
ということで、12/10(土)ー16(金)は第2回 いただきます映画祭に遊びに来てくださいね。
itadakimasu09

第2回いただきます映画祭 概要

itadakimasu00

スポンサーリンク
2016-11-08 | Posted in イベント・出店などNo Comments » 

関連記事

Comment

コメントを書くにはログインが必要です