湯種食パンがモチモチの食感になる理由

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湯種食パンがモチモチの食感になる理由

はじめに

湯種作りのコツや糊化の仕組みについて、動画にまとめてみましたので参考にご覧くださいませ。

動画URL : https://youtu.be/igX5poymOvo

coboto bakeryのなかで、最も高いリピート率を誇るのが「湯種食パン」です。(一番売りたいのは、全粒粉がたくさん入ったハード系ですが、これは時間をかけて提案していけたらなーと。)
食パンだけ1日に二回焼き上げるようにしていますが、お一人で複数購入される方が多いので、早々に完売します。

「湯種」って初めて聞いたというお客さんが多いので、「湯種」について簡単にご説明しますね。

湯種の食パンの原材料

「湯種の食パン」の原材料は、小麦、酵母、甜菜糖、塩のみと、非常にシンプルです。
巷で流行ってる食パンのように、バターやマーガリン、生クリームなどの副材料を使って柔らかい食感を出してるわけではありません。
ハード系のパンや食パンは、お食事に合わせてもらうものとして捉えているので、材料はシンプルにしたいです。

デンプンの糊化、α化


では、モチモチした食感はどのようにして生み出しているのか。
それは湯種製法という、デンプンの糊化(コカ)という性質を利用しているからです。
パンを作っている人は、ご存知の方が多いと思います。

デンプンは加熱と加水によって性質が変化しますが、一定の温度以上になると糊状の性質に変化します。これをデンプンの糊化(アルファー化)と言います。
作り方は簡単で、熱湯に近いお湯を小麦と合わせることで、湯種を作ります。
これを生地に練り込むことで、生地の吸水率が上がり、独特なモチモチ感を生み出すことができるというわけです。
この糊化という性質は、小麦のデンプンのみにある性質ではなく、米にも当てはまるので、米粉パンにも利用されているようですね。

湯種のデメリット

湯種のデメリットとしては、生地がかなりベタベタするので製パン性が落ちること。分割や成形で苦労すると思いますよー。
あと、加熱する際に小麦のタンパク質が変性してしまうので、グルテンの力が弱くなり、結果として、腰折れ(ケーブイン)しやすくなってしまうことなどが挙げられます。
また、焼き上げたパンも、もちもち感が維持されるので、薄くスライスするのがかなり難しくなります。

湯種の食パンの食べ方

湯種の食パンの食べ方ですが、強めにトーストしてしまうとせっかくのモチモチした食感が失われますので、軽くトーストしてお召し上がりくださいね。
厚めにスライスした生地でつくるサンドイッチもオススメですよ。

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2018-05-15 | Posted in パンについてComments Closed 

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